株式会社スノウチ
*スノウチニュースは毎月1日発行です。
編集内容は [1] プロジェクト情報(鉄骨物件)、[2] 鉄骨市況(傾向分析)、[3]あれこれ(話題)等で構成します。
     
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「スノウチニュース」No.153
平成29年8月号

 
   
 

【鉄骨需要月別統計】
6月は48万8,900トン(前年同月比5.1%増)
17暦年上期は251万5,800トン(前年同期比5.6%増)

 
     
 

 国土交通省が7月31日発表した「建築物着工統計調査」の2017年6月着工総面積合計は12,357千平方メ―トル(前年同月比2.6%増)の前年同月比では微増ながら1ヵ月で増加に転じた。1.2万平方メートル台超えは1年ぶりとなる。
 ▽建築主別では、公共建築物が515千平方メートル(同15.7%減)の同2桁の大幅減は2ヵ月連続となった。民間建築物は11,842千平方メートル(同3.6%増)と同1ヵ月で増加に転じ、1千万平方メートルを3ヵ月連続で維持した。▽用途別では、居住建築物は7,553千平方メートル(同2.6%増)と、同1ヵ月で増加に転じた。非居住建築物も4,804千平方メートル(同2.7%増)と同1ヵ月で増加となった。
 ▽構造別では、鉄骨系のS造が4,795千平方メートル(同5.2%増)と同1ヵ月で増加に戻った。SRC造は188千平方メートル(同1.2%減)の微減ながら同4ヵ月連続減となった。一方、RC造も2,231平方メートル(同4.3%)の同1ヵ月で増加に戻った。木造は5,054千平方メートル(同0.6%増)の同2ヵ月で減少に転じた。
 ▽鉄骨需要換算では、S造が47万9,500トン、SRC造は9,400トンの計48万8,900トン(前年同月比5.1%増)の同3ヵ月連続で40万トン台を維持し、前月比では10.0%の増加となった。
 17暦年上期(1〜6月)ではS造が251万5,800トン(前年同期比3.0%増)、SRC造が63,250トン(同21.9%減)の計257万9,050トン(同5.6%増)となった。

16年6月−17年6月 鉄骨需要量の推移

年/月S造前年比SRC造前年比鉄骨造合計
16/6 455,700 1.0 9,550 96.1 465,250
7 391,000 -13.4 4,350 ‐82.3 395,350
8 495,400 18.4 2,400 ‐60.7 497,800
9 439,900 7.4 9,000 92.5 448,900
10 401,400 0.2 5,700 -61.0 407,100
11 415,400 4.5 3,250 -15.7 418,650
12 407,600 7.6 8,700 -41.0 416,300
17/1 426,500 21.9 6,400 -30.5 432,900
2 399,800 3.6 23,500 35.4 423,300
3 339,200 -1.9 5,450 -63.0 344,650
4 435,200 22.3 9,700 -6.6 444,900
5 435,600 -6.8 8,800 -55.7 444,400
6 479,500 5.2 9,400 −1.2 488,900
(国土交通省調べ)
 
   
 

【鉄骨業界展望】

 
     
 

鉄骨建築現場で最先端技術のロボット・人とコラボ
清水建設が次世代型生産システムを開発

 清水建設は、このほどAI(人工知能)を搭載したロボットとBIMが連携した次世代型建築生産システム「Shimz Smart Site(シミズスマートサイト)」を開発した。同システムは、団塊世代の熟練技能者の大量離職が懸念される中、鉄骨建築の工事現場での生産性の向上など課題を解決するものとして期待されている。
 同社は1980年代から鉄骨構造の現場施工の自動化構想に着手し、90年代に「現場を工場のように」を目指した全天候自動施工システムを開発した。当時は機械の使用・維持・保管の手間がかかる上、鉄骨精度も安定していないなどの課題から普及には結びつかなかった。今回のシステムでは機械を「仲間(Buddy)」と位置付け、「自分で考え、働き、感覚と知恵を持つロボット」の開発を目標とし、BIMを核としたIT情報を活用した施工技術としている。最先端技術を搭載した自律型ロボットと人間とコラボレーションしながら、建築現場の生産性向上や効率化を図るシステム。溶接や揚重・搬送など3作業で7割以上の省人化が試算されている。
 同システム構成する自律型ロボットは、▽溶接トーチを操る柱溶接ロボット「Robo−Welder」、ブームを伸縮して作業半径を調整する水平スライドクレーン「Exter」、▽天井や床材を2本の腕で施工する多能工ロボット「Robo−Buddy」、▽水平・垂直搬送ロボット「Robo−Carrier」で構成する。各ロボットは「職長」にあたる統合管理システムの作業指示に基づいて現場を移動し、自分と対象物の位置やBIM情報などを認識して自律的に稼働する。
 同システムによる鉄骨建築ビル(地上30階建て、延べ床面積3,000平方メートル)での人工試算では、省人化の効果では、柱溶接作業で79%(1,150人工分)、揚重・搬送作業で75%(2,700人工分)、天井・床施工で78%(2,100人工分)の削減を見込み、「2〜3現場の施工でシステムの減価償却できる」としている。
 既に同システムを構成するロボット・建機の適用現場も決定しており、来年早々には関西で同システム全体を適用した高層ビル建設工事に着手する。適用現場では、基礎工事終了後に建物全体を全天候軽量屋根「全天候カバー」で覆い、内部に設置したExterが鉄骨の柱・梁を吊り込む。Robo−Welderが柱を溶接して躯体工事を進め、下層階からはRobo−Buddyが最終工程の天井・床を仕上げていくほか、搬入した資材はRobo−Carrierを核とする水平・垂直搬送ロボットが夜間に作業階へ搬送・仮置きする。

 
   
 

【建築関連統計】

 
     
 

17年度建設投資、55兆円(前年度比4.7%増)見通し
2年連続増加、官民とも拡大 =国交省調べ=

 国土交通省は6月30日、2017年度の建設投資が前年度比で4.7%上回る54兆9,600億円になるとの見通しを発表した。前年度比での増加は2年連続となる。内訳は政府建設投資が22兆2,300億円(前年度比5.4%増)、民間投資が32兆7,300億円(同4.3%増)となる。建設投資は10年度を底に増加、横ばいの傾向で推移している。見通し額は、02年度実績(56兆8,401億円)に近い水準にまで回復することになる。
 建設投資は00年度が66兆円、01年度が61兆円、02年度が57兆円と年ごとに減少し、10年度は42兆円の底を打ち、11年度以降は上昇し13年度が51兆円台に乗り、今年度は55兆円に手が届くまでに回復した。民間の住宅・非住宅とも若干の増減があるものの、政府投資の減少が大きかった。東日本大震災以降の復興事業や東京五輪施設などもあり、19年度までは官民とも拡大基調にあると思われる。
 17年度投資額のうち、民間投資の内訳は、住宅建築が15兆9,500億円(同1.7%増)、非住宅建築と土木を合算した非住宅建設投資が16兆7,800億円(同6.9%増)となった。建築投資は3年連続増加の30兆2,200億円(同3.5%増)。住宅が16兆7,300億円(同1.9%増)の3年連続増となり、非住宅は13兆4,900億円(同5.6%増)で7年連続の増加となった。民間投資は11兆1,900億円(同5.6%増)となる見込みだ。

日建連6月受注額1兆3,517億円(前年同月比1.5%減)
17年上期総受注額7兆9,129億円(前年同期比1.5%減)

 日本建設業連合会(日建連)が7月27日に発表した会員企業96社の2017年6月受注工事総額は1兆3,516億8,200万円(前年同月比1.5%減)となり、前年同月比で2ヵ月連続減だが5ヵ月連続1兆円台を確保した。うち民間工事は9,088億5,200万円(同0.2%増)で、同1ヵ月で微増に転じた。一方、官公庁工事は4,185億9,900万円(同5.3%減)の同3ヵ月で減少に転じた。
 国内工事の受注が1兆3,279億0,100万円(同1.6%減)となり、同2ヵ月連続減となった。民間工事は9,088億5,200万円のうち、▽製造業が1,241億7,400万円(同31.4%減)となり、同1ヵ月で大幅減に戻った。▽非製造業が7,846億7,800万円(同8.1%増)の同1ヵ月で微増に転じた。
 官公庁工事は4,185億9,900万円のうち、▽国の機関が2,374億0,200万円(同4.0%減)の同1ヵ月で微減に転じた。▽地方の機関が1,811億9,700万円(同6.9%減)の同4ヵ月ぶりに減少となった。▽その他が4億5,000万円(同24.7%増)の同2ヵ月連続増となる。なお▽海外工事は237億8,100万円(同2.9%増)の同5ヵ月連続増となった。
 なお、17年度第1四半期(4〜6月)の受注工事額は3兆5,031億円(前年同期比0.8%増)だった。国内工事は3兆3,776億円(同1.0%減)、民間が2兆3,182億円(同7.1%減)、官公庁が1兆0,570億円(同15.7%増)、海外工事は1254億円(同99.0%増)となった。
 17年6月の地域ブロック別では、▽北海道490億5,300万円(前年同月比65.1%増)▽東北1,850億4,300万円(同15.4%増)▽関東6,124億円(同6.3%減)▽北陸617億8,500万円(同37.3%増)▽中部1,162億7,200万円(同41.3%増)▽近畿1,593億9,400万円(同18.4%減)▽中国243億5,900万円(同50.0%減)▽四国177億6,600万円(同61.9%減)▽九州1,018億2,100万円(同15.7%増)となった。地域9ブロックにおいて前年同月比での増加は北海道、東北、北陸、中部、九州の5ブロックとなり、近畿、中国、四国は2桁の大幅減となった。
 一方、2017年上期(1〜6月)の受注工事累計は7兆9,129億1,900万円(前年同期比1.5%減)で、国内工事累計では7兆6,724億2,100万円(同2.1%減)となった。民間工事は5兆2,485億6,200万円(同3.7%減)で、このうち▽製造業が8,745億9,100万円(同6.4%増)▽非製造業が4兆3,739億7,100万円(同5.5%減)となった。
 官公庁は2兆4,130億4,400万円(同1.4%増)で、このうち▽国の機関が1兆5,075億3,200万円(同2.3%減)▽地方の機関が9,055億1,200万円(同8.4%増)▽その他が108億1,500万円(同22.2%増)となった。なお、海外工事は2,404億8,100万円(同24.9%増)である。
 17年上期の地域ブロック別累計では、▽北海道3,129億9,400万円(同17.2%増)▽東北9,735億9,300万円(同26.8%増)▽関東3兆4,883億2,500万円(同8.6減%)▽北陸3,466億6,300万円(同25.3%増)▽中部5,533億4,100万円(同7.5%減)▽近畿1兆1,056億0,900万円(同4.4%減)▽中国2,562億8,600万円(同18.5%増)▽四国1,555億3,700万円(同23.2%減)▽九州4,750億7,100万円(同11.2%減)となった。

6月粗鋼生産839万トン(前年同月比4.3%減)
5月普通鋼鋼材建築用48万3,074トン(同12.2%減)

 日本鉄鋼連盟が7月20日に発表した2017年6月の鉄鋼生産は、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材のいずれも前月比、前年同月比とも減少。銑鉄生産は625.0万トン(前年同月比6.1%減)と前年同月比で5ヵ月連続減となった。粗鋼生産は839.1万トン(同4.3%減)となり、同2ヵ月連続減となった。炉別生産では、▽転炉鋼が629.2万トン(同6.6%減)の同2ヵ月連続減、▽電炉鋼が209.9万トン(同3.4%増)となり、同9ヵ月連続増となった。
 鋼種別生産では、▽普通鋼が632.4万トン(同7.4%減)の同2ヵ月連続減、▽特殊鋼が206.7万トン(同6.5%増)となり、同14ヵ月連続増となった。熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼合計)生産は739.3万トン(同2.6%減)と同2ヵ月連続減。また、普通鋼熱間圧延鋼材生産は570.7トン(同5.2%減)と同4ヵ月連続減となった。
 品種別では、▽条鋼類は142.9万トン(同6.3%減)の同2ヵ月連続減、▽鋼板類は423.8万トン(同4.8%減)の同5ヵ月連続減となった。主要品種生産内訳では、▽広幅帯鋼が344.4万トン(同1.2%減)の同2ヵ月連続減、▽厚板は74.1万トン(同18.6%減)の同7ヵ月連続減となった。
 一方、条鋼類では▽小形棒鋼が69.3万トン(同6.5%減)の同2ヵ月連続減、▽H形鋼は28.9万トン(同7.4%減)の同3ヵ月ぶりに減少、▽大形形鋼は7.2万トン(同3.6%減)の同2ヵ月ぶりに減少、▽中小形形鋼は8.9万トン(同3.7%増)の同2ヵ月ぶりに増加となった。 特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は168.6万トン(同7.4%増)の同14ヵ月連続増となった。
 なお、5月の普通鋼鋼材用途別受注量による建築用は48万3,074トン(同12.2%減)の2ヵ月連続2桁減となり、▽非住宅用35万3,105トン(同8.9%減)と減少し、▽住宅用12万9,969トン(同20.3%減)の2ヵ月連続大幅減となった。建築用の1〜5月の累計では265万8,232トン(前年同期比5.2%減)となり、非住宅では185万7,821トン(同2.1%減)、住宅は80万0,951トン(同11.5%減)となった。

5月溶接材料、出荷高2万0,405トン(前年同月比9.8%増)
輸入材料は5,952トン(前年度比8.9%増)

 日本溶接材料工業会がまとめた2017年5月の溶接材料生産・出荷実績によると、生産高は前年同月比で11.5%増の2万0,612トンと4ヵ月連続増。また、出荷高でも同7.0%増の2万0,405トン5ヵ月連続の増加となった。また、在庫高は21.9%減の1万6,609トンとなった。
 主要品種の生産高をみると、▽ソリッドワイヤ(SW)は7,881トン(前年同月比6.8%増)の同1ヵ月で増加した。▽フラックス入りワイヤ(FCW)は7,065トン(同4.1%増)で、同5ヵ月ぶりに増加。▽被覆アーク溶接棒は2,654トン(同36.4%増)の同2ヵ月連続増。その他を含む生産高は2万0,612トン(同11.5%増)となった。
 出荷高は、▽ソリッドワイヤ(SW)が7,575トン(同9.8%増)の同4ヵ月連続増。▽フラックス入りワイヤ(FCW)は7,309トン(同2.1%減)の同5ヵ月ぶりに減少。▽被覆アーク溶接棒は2,694トン(同15.2%増)の同5ヵ月連続増。その他を含む出荷高は2万0,405トン(同7.0%増)となった。
 在庫高は、▽ソリッドワイヤ(SW)は5,643トン(同33.0%減)となった。▽フラックス入りワイヤ(FCW)は5,551トン(同2.3%減)。▽被覆アーク溶接棒は2,588トン(同36.4%減)となった。 その他を含む合計在庫高は1万6,609トン(同21.9%減)となった。
 一方、財務省による5月の輸入溶接材料は、▽ソリッドワイヤ(SW)は2,409トン(前年同月比15.4%増)、▽フラックス入りワイヤ(FCW)は2,211トン(同11.7%増)、被覆アーク溶接棒は140トン(同25.0%増)となり、その他を含む合計は5,952トン(同8.9%増)となっている。なお、おもな輸出国・地域は、▽韓国3,704トン、▽中国741トン、台湾401トンで増加傾向にある。

 
   
 

【建築プロジェクト】

 
     
 

竹中工務店・國場組らJVで7月6日着工
沖縄県内に最大級22万平方の商業施設

 サンエー(沖縄県宜野湾市)は、沖縄県浦添市で計画している商業施設「浦添西海岸計画」(建設地は浦添市西洲3)を竹中工務店・國場組・大城組・大米建設JVで着工した。総延べ床面積約22万4,122平方メートルで、県内最大級の商業施設となる。2019年夏の開業を目指す。設計は国建・竹中工務店JVが担当した。
 「幸せの共感〜ここから未来へ」をコンセプトとし、沖縄未進出店舗を積極的に誘致するなど、海外からの来客には「日本らしさ」、国内からは「沖縄らしさ」、地元からは「新しさ・豊かさ」を感じてもらう施設づくりを目指している。
 同計画は敷地面積8万5,484平方メートルに、▽商業施設棟S造、地上4階建て、▽ホテル棟S造、地上4階建て、▽立体駐車場S造、地上6階建ての構成。総延べ床面積約22万4,122平方メートル。総賃貸面積は約7万8,000平方メートル、店舗面積は約6万平方メートル程度となる。
 テナント店舗は230店を予定し、海を臨む美しい景観を生かしたリゾート感あふれるレストランゾーン、最新設備を備えた県最大級のシネマコンプレックスやイベントスペース「ギャザリングコート」を設け、駐車場の収容台数は約3,800台。投資総額は約400億円を見込んでいる。

 
   
 

【雑論・正論】
この夏の官僚たち

 
     
 

 加計学園疑惑による予算委員会の閉会中審査での官僚答弁は実に奇妙奇天烈だった。キーパーソンの和泉洋人・首相補佐官はもとより、柳瀬唯夫・前補佐官、藤原豊・前内閣審議官らは「記憶にない」の一点張りに唖然とした。森友疑惑で佐川宣寿・財務省理財局長は「記録も残っていない」と言い逃れ、先月国税庁長官に栄転した。
 そこで城山三郎の『官僚たちの夏』を再読した。小説の書き出しは「風越信吾は、悠然と大臣室から出てきた。もともと怒り肩の肩をつり上げ、両手を開きかげんに振って、外股で歩く。堂々として、大臣室の主のようであった。だが、風越は大臣ではない。次官でもなく、局長でもない。風越の身分は、大臣官房秘書課長。省内最右翼の課長とはいえ、一課長に過ぎない」で始まる。経済成長期の通商産業省を舞台にした熱血漢の官僚・風越信吾である。
 この小説は、1960年前後(昭和30〜45年)の経済成長時代をキャリアと呼ばれる通産省の官僚たちが、どのような哲学や思想を持って仕事を進めていたかを鮮やかに描いている。<ミスター通産省>と言われる風越信吾を中心に官僚たちが経済・産業政策や人事に、どう悩み、どのように行動し、どう変わっていった。再読後は痛快であった。フィクションと思いながらも風越信吾のような官僚たちが良くも悪くも戦後の成長を担ってきたのである。
 半世紀後の官僚たちはどうか。かつて高級官僚の人事権は各省庁(事務次官ら)にあったが、昨今では内閣府人事局にあるため、官僚たちは首相、官房長官らに抵抗できない仕組みになっている。国家・国民の<公僕(官公吏)>でなく、政府・与党の<下僕(召使)>に成り下がったことが、学園疑惑での参考人招致で明らかになった。
 民間人になった前川喜平・前文部科学省事務次官の7月10日と24、25日の堂々たる態度とムダのない答弁に反し、和泉補佐官は答弁台に向かう時に鼻を手で触る仕草や、柳瀬前補佐官は着席後に不安げにキョロキョロ目が泳ぐ、ウソをつくと心理不安から出る現象だ。彼らは、妻や子どもにどのように説明できるのか知りたいもの。
 ドイツの詩人・哲学者のヨハン・ゲーテは「卑怯者は、安全なときだけ威たけ高になる」の格言を残すが、現今の官僚は<史道(官吏として守るべき道)>よりも、<忖度(権力者の心を推し測る)>することで、出世する仕組みのため、高級官僚になれば主権国民への<忠節な公僕>でなく、時の政府や権力者の<忠義な下僕>となる。
 小説の風越信吾は「おれたちは、国家に雇われている。大臣に雇われているわけじゃないんだ」とタンカを切る。風越の信条は<役人は誇りを持て>と公言する。官僚は<天下国家>のため政治家と渡り合って欲しいものだ。

【加藤 文雄】

 

 
     
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